仔犬の行動(1)


子供への影響

(情操教育

 子供にとって動物の役割、特に年少の子供における動物の役割は非常に大きなものです。

 情緒豊かな子に育ち、命あるものをいたわる事を覚え、そして最高の友達となります

 「子供から見た犬」
 まだ歩く事が出来ない乳児は、犬を見ると一生懸命に目で追います。

 ヨチヨチ歩きの幼児は、犬を見て表情が明るくなり 手を伸ばして触れようとします。

 この様に何も知らない幼児であっても、生まれた時から生命の感受性が備わっています。

 ヌイグルミと本物の犬を幼児の目の前に置いた時の様子を比べると

 ヌイグルミの場合は触る事に対してもさほど気を使っていないのに対し

 本物の犬を触る時は、ガラスを触るように大切に触れます。

 これは、自分と同じ命を持った動物と言う事を本能的に識別でき受け止める事ができるからです。

 この様に生まれたときの本能で命を受け止める事ができても、

       動物と接触できない環境

         周りの命を軽んじる行為

         犬に対する親の行動・言葉 「汚い」「臭い」「忙しい」等

 などにより、成長するにつれ動物への感受性は徐々に削り取られてしまいます。

 本来 子供が持ち備えている命あるものへの感受性を保つ事が「情操教育」と言えます。


 幼い頃からワンちゃんとの生活をした子は

   ○人間同士の相手の身振りや表情を読み取る事に優れています。

      言葉を話すことが出来ない動物と一緒に生活をし、動物の様子を見て気持ちが分かるようになる為

      同じ目で人間も見る事が出来る

   ○動物と一緒に居ると家族以外の人とも愛犬の事で会話が出来て潤滑油になります。

       愛犬に社会化を学ばせながら、子供達も一緒に社会性を発達させる事ができます。


 また、幼少の頃にワンちゃんとの生活を出来なかった子供も

 成長途中でワンちゃんを迎えることにより、学校生活において積極的になり学業にも著しい効果が表れます。



 以上の通り、ワンちゃんとの生活は生まれ持った動物を思いやる気持ちを忘れさせない為に

  非常に重要な役割を持っています。



 しかし、動物が幸せな姿でない場合 子供を動物に触れさせる事は、

  動物にも子供にもストレスを与えてしまいます。



 子供は大人よりも動物に近い存在です。

  子供達は動物の扱われ方に自分を重ね合わせている事を忘れないようにしましょう。



 家族がワンちゃんに優しい顔で話しかけている姿を見ている子供の表情は

 きっと穏やかな優しい表情になっている事に気が付くでしょう。



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